高校の頃の同級生のお父さんが塾の経営者であったという縁から、塾の関係者が集まるイベントに行ってきた。なんでも、私が塾を開くという話を同級生から聞いて、協力したいと申し出ていただいたという話で、ありがたい限りである。その同級生とは高校の頃も、卒業後も、そう親しくしていたわけではなかったのだが、この度の縁から、彼とも旧交を温める機縁ができた。それもまた、ありがたい。

せっかく名古屋に行ったので、栄まで歩いてジュンク堂書店に入った。中公文庫の『日本の近代』シリーズが、名古屋駅周辺の書店には置いていなかったのである。そのほかにも、気になる本はいろいろあって、一緒に買おうという下心。酒井隆史『決定版 通天閣』、マルク・ブロック『歴史のための弁明』、アトキンス『エントロピーと秩序』、江沢洋他『演習詳解 力学』、前田勉『近世日本の支配思想』、クレーリー『知覚の宙吊り』、カエサル『ガリア戦記』、ジラール『世の初めから隠されていること』、リクール『有限性と罪責性』、我妻栄他『民法』等、立ち読みしてみて、結局『日本の近代』シリーズのみに決めた。立ち読みというのは、本への欲求を鎮める助けにもなる。

他の本はやめにしたのに、『日本の近代』シリーズだけはやっぱり買うことにしたのは、日本史の書籍をほとんど持っていないからだ。哲学、物理学、数学、宗教学、思想史、法学といったテーマに関しては、幾つかの良書を持っているので、ちょっと立ち読みするだけであきらめがつくのだが、日本史ではそうはいかない。勉強をするには書籍代がかかるが、勉強を始める前が特にそうなのだろう。何冊か信頼に値する本に出会って、それに決めたなら、それ以上はポツポツで済む。もちろん、大学で研究するとなると話は別だが。

あれこれ立ち読みして、文庫本を手に喫茶コンパルに入ったころには16時を過ぎていた。初めて入ったが、サンドイッチはキャベツがシャキシャキでおいしかった。

さあ帰ろうと地下鉄に乗り、名古屋駅に着くと、献血を求めるプラカードを掲げた人がいた。献血と言えば、学生の頃、有名なクスノキの横に献血カーが止まっていて、多くの人が献血をしているのを見て、しばらく立ち止まった後、アルコール混じりの血液など役に立つまいと考えて通り過ぎたことがある。(今は無きクスノキ、と書きかけて気付いた。なくなったわけではなく、柵が付けられたのだった。クスノキそのものが無くなったくらい興醒めな事だったわけだ。)それからずっと献血をしたいと思っていた。去年の五月に献血カーに行ったが、そのときは飲んでいた薬のために、駄目だと言われた。にんにくしょうゆ味のカップ麺を貰って帰った。

献血が済むと、帰宅ラッシュだったので、念のため、空いている各駅停車に乗った。帰って残っていたブリ大根を食べて寝た。


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