幾何学を教えることは意外と難しい
愛知県一宮市の個人塾、いしだ塾の塾長、石田喜嵩です。
小平邦彦は『幾何への誘い』で、「数学は苦手だが、幾何の時間は好きだった」という人は多い、と書いています。
今もそうでしょうか。
たしかに、赤攝也も『現代の初等幾何学』で言うように、幾何学は、直観と数とが一致して、想像力と思考力が見事に調和する、数学の入門としてふさわしい分野です。
しかし、幾何学に必要なのは想像力だけでなく、十分な計算力も必要です。
幾何学は、数論などと違ってイメージしやすいので、入りやすいだろうと私なども思っていたのですが、ことはそう簡単ではなく。
実際中高生に教えてみると、図形を移動したり分割したりして計算するような遊び心も、それをやりおおせる計算力も、実はそう誰もが持っているものではないことが分かりました。
幾何学を楽しめるために必要な計算力を養成するのに1,2年かかるとすれば、幾何学をやり始めるのが2年生か3年生になります。
高校に入ると方程式や関数の扱いを学ぶのに時間を費やさなければなりません。
図形はベクトルの勉強の時以外は二の次になります。
こうなると図形の勉強をする時間はほとんど取れなくなります。
数学教育のあり方は、どうなっていくのでしょう。
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