ネガティブ・ケイパビリティについての補足

愛知県一宮市の個人塾、いしだ塾の塾長、石田喜嵩です。

先日、「ネガティブ・ケイパビリティ」について触れた折、自分が初めてこの言葉に接したのは大岩鉱『正宗白鳥』においてであることを言いました。
その本を見つけたので、改めて確認してみました。
すると、大岩さんがまず参照しているのは、齋藤勇の編になる『英米文学辞典』で、次いで同氏の"Keats' View of Poetry"から引用していました。
前者は手もとにありませんが、後者はありましたので、参照してみます。

私の所持している『齋藤勇著作集 第五巻』では、当該の個所はp. 482になります。

齋藤は「ネガティブ・ケイパビリティ」をより明確に表現したものとして、次の言葉を引用しています。

the only means of strengthening one's intellect is to make up one's mind about nothing―to let the mind be a thoroughfare for all thoughts.


知性を高める唯一の方法は、何につけても決心をしないということだ。あらゆる思想に対して、心を大通りにしてしまうことだ。

さらに、シェイクスピアのソネットについての言葉を引いて、ネガティブ・ケイパビリティの考えがうかがえるとしています。

I never found so many beauties in the Sonnets―they seem to be full of fine things said unintentionally―in the intensity of working out conceits.


『ソネット集』にこれほどの美しさを見出したことはなかった。これらの詩はふと口に出された美しいことがらでいっぱいのように見える。それは、気の利いた文句をひねり出そうとする集中の中で見つけ出されたのだ。

添えた訳は文字通りの拙訳で、参考程度のものです。
「ネガティブ・ケイパビリティ」について、何か参考になるかと思い、ご紹介しました。

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